「陶交会」創立70周年記念 商品開発プロジェクト

今回は、やま平窯が所属する「陶交会」の創立70周年記念祝賀会で使われた器の開発についてご紹介します。

テーマは「額縁」

窯元青年部の集まりである「陶交会」が創立70周年を迎えた昨年、記念事業として商品開発プロジェクトが行われました。まずは開催目的である「有田の歴史を振り返り 今の時代に何ができるかを考える」ため、九州陶磁文化館の所蔵品を見学。

その中から、縁飾りのある染付の柄や形状にインスピレーションを受け、収める作品の個性を際立たせる「額縁」のように、料理を引き立てる器のあり方を考え、リムの表現を深めていくことにしました。

考えた形状は、外側のリムはシンプルに、内側の見込みは丸みをもたせ、くぼみを中心から少しずらすことで、盛り付けのアレンジを楽しめるプレートです。

最初はCADソフトを使って図面をひいていたのですが、画面上ではサイズ感やバランス、見込み部分の風合いなどが分かりずらかったので、粘土で模型を製作してイメージを確かめながら最終的な調整を行いました。

素材には、やま平窯らしさの表現として、エッグシェルシリーズと同じ透光性陶土を使い、きめ細かな質感と白さにこだわっています。

また、外側のリムはマットな白、内側は白釉をかけ艶のある白にすることで質感の違いを生み、料理を盛り付ける内側が際立つようにデザインしました。

光の陰影により生まれる器の表情の変化もお楽しみいただけると嬉しいです。

−− やま平窯・山本晃平

陶交会70周年記念事業 商品開発プロジェクト

▲やま平窯が開発した「くぼみリムボウル」に盛り付けられた料理は「竹崎牡蠣と蕪のブルーテ」

「陶交会」70周年の記念事業プロジェクトには8つの窯元が参加し、昨年12月、佐賀県武雄市御船山の「Kaji synergy restaurant」梶原シェフ協力のもと、開発した器を使った祝賀会が開催されました。

<各窯元が開発した器>

(YAMAHEIGAMA news letter でもご案内しています)


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